出会い系サイトを利用する上で注意しなければいけない事の中には、アドレス収集業者やフィッシング詐欺もあります。

このアドレス収集業者とフィッシング詐欺はある意味密接な関係性があり、アドレス収集業者によって集められたメールアドレスがフィッシング詐欺に使われるケースもあるのです。

つまり、我々が出会い系サイトに登録したメールアドレスが知らないうちにフィッシング詐欺を行う者の手に渡り、いつしか自分自身がターゲットになっている可能性もあるということです。

ここでは、出会い系サイトを利用する上で注意しなければいけないアドレス収集業者とフィッシング詐欺についてまとめています。

アドレス収集の目的

まず、はじめにアドレスを収集する業者は必ずしも悪意を持って集めているわけではないと言うことを認識しておきましょう。

実は、アドレスの収集はECサイト(ネット上で商品やサービスを販売するサイト)や委託された業者が行っている場合も多く、集められたメールアドレス宛てにDM(ダイレクトメール)を送り、販路の拡大やリピーターの取り込み等のために利用されている場合もあるのです。

問題となるのは、大量のスパムメールやフィッシング詐欺を行う者への転売を目的としたアドレス収集業者です。
悪質なアドレス収集業によって集められたメールアドレスは、転売から転売を繰り返し多くのスパム業者へと拡散してしまい、酷いときは一日に数十件というスパムメールが送られてくる事もあります。

出会い系サイトを使ったアドレス収集

悪質なアドレス収集業者の中には、出会い系サイトを装ったダミーサイトを使ってメールアドレス等の個人情報を収集しているところもあります。

出会い系サイトは登録の際に必ずメールアドレスを設定することになっているので、利用者は何の疑いもなくアドレス収集業者に自ら個人情報を差し出すことになるわけです。

さらに、ダミーサイトでは相手の会員になりすましたサクラが、携帯の電話番号やラインIDの交換を持ちかけてきて、さらに詳細な個人情報を騙し取る事もあります。

また、出会い系サイトを使ったアドレス収集はダミーサイトに限ったことではありません。
アドレス収集業者の中には、正規な出会い系サイトに会員として紛れ込み、会員同士のやり取りと見せかけて直アドや電話番号の交換を持ちかけてきて、個人情報を収集するケースもあるのです。

アドレス収集の対応策

出会い系サイトを利用する上でアドレス収集の対策を取るのは非常に困難です。

…というのも、前述したように出会い系サイトでは登録の際にメールアドレスの設定が必須となっていますし、正規の出会い系サイトでも外部から業者が紛れ込んでいる可能性があるので、基本的にメールアドレスは収集されるものとして考えておくことが必要です。
つまり、アドレスを収集されることを防ぐのではなく、悪用を見込んで対策を取るということです。

具体的には、出会い系サイトで使用するメールアドレスは、捨てアド(フリーメールアドレス)を利用するということです。
フリーメールで設定しておけば、登録した出会い系サイトがダミーサイトだったとしても、その捨てアドを破棄することでスパムメールやフィッシング詐欺のリスクを軽減することができます。

また、正規の出会い系サイトで相手と直アドを交換する際も、捨てアドを利用しておけば様々なトラブルを未然に回避しやすくなります。
注意しなければいけないのは、電話番号やラインID等は交換しないことです。
電話番号やラインIDは実際にあってからでも遅くはありません。
電話番号やラインIDをしつこく交換したがる相手は、業者である可能性が高いので即座にやり取りを止めましょう。

もし、複数の出会い系サイトを利用する際は、面倒かもしれませんがそれぞれ別の捨てアドで登録することをおすすめします。
利用する出会い系サイト毎に別の捨てアドを登録することで、スパムメールが送られてきたときにどの出会い系サイトからリークしたのかを知ることができますし、ダミーサイトを疑う事もできます。

フィッシング詐欺に注意しよう!

悪質なアドレス収集業者にメールアドレスが流出した場合に起こりうるトラブルとしては、大量のスパムメールやフィッシング詐欺などが考えられます。

なかでも、フィッシング詐欺は今まさに社会問題となっており、被害者数や被害額も格段に増加しているので注意が必要です。

フィッシング詐欺とは

インターネットの利用者から、ユーザ名やパスワードさらには口座番号や暗証番号等の経済的に価値がある情報を盗み取るための詐欺行為です。

主な手口としては、有名な企業や金融機関を装った電子メールを送信し、その中のURLをクリックさせることで偽のサイトへ誘導して、そこに口座番号や暗証番号を入力させることで個人情報を取得するというものです。

誘導されるのは偽のサイトになるわけですが、見た目では区別がつきにくいほど精巧に作られているので、正規のサイトのURLと比較するなどの確認が必要とされています。

フィッシング詐欺はサクラサイトのように出会い系サイトが直接起因する詐欺ではありませんが、フィッシング詐欺の元になるメールアドレスの収集が行われているかもしれないという意味では、出会い系サイトの利用も幾分か注意が必要になってきます。

また、スパムメールはもとより見知らぬ相手からのメールは決して開かないこと。
そして、たとえ有名な企業や金融機関からのメールであっても、個人情報の入力を要求された場合はフィッシング詐欺を疑ってみることが大切です。

自分が利用している金融機関へのログインは、メールに張られてあるリンク(URL)からではなく、公式サイトのURLから行うようにしましょう。